肌ケアといっても、冬の肌ケアと夏の肌ケアではやり方が変わってきます。季節によって服装が変わるように肌ケアも変わるのです。
今回は夏の肌ケアについてお話していきたいと思います。
男性の肌ケアの認識
世の中の男性のどれくらいの方が肌ケアをしているのだろうと疑問に思い調べてみました。
ちなみに女性のスキンケア率は、男性より高く、毎日肌ケアをしている割合は83.1%でした。
それに対して、男性の毎日肌ケアをしている割合は、28.8%。肌ケアに対しての認識はやはり男性は低い傾向のようです。
ただし、毎日ケアをしている男性の割合は低いもの、4割以上の方は毎日ではなくても肌ケアをしているという結果に。
若年層の肌ケアに対する意識が高いようです。半分近くの方は肌ケアをしていることになります。
夏の肌の悩み
まずは、夏の肌の悩み情報を集めてみました。痒み、皮脂。冬にも考えられる悩みかもしれませんが、これも夏と冬では発生する理由が異なってきます。
- 痒みの悩み
- 皮脂の悩み
夏の痒みの理由
夏は一年の中で一番汗をかく時期です。夏の時期だけ肌が極端に痒くなる方は、おそらく発汗により汗疹(あせも)が原因で痒くなっている可能性があります。
汗をなるべくかかないという対応方法もありますが、汗をかくのも体内の熱を発散するための生理反応です。汗をかかない環境にずっといるというわけにもいかないので痒みの対策をしましょう。
痒み止めを利用する(ステロイド)
ステロイドと聞くと、危ないものという認識があるかもしれませんが、ステロイド系の痒み止めは長期間に渡って利用するものではなく、短期間で痒みを抑えるのに有効です。
まず、ステロイドと聞くと拒否反応が出てしまう方向けにステロイドについての理解をしましょう。
ステロイドとは
ステロイドには、副腎皮質という腎臓の近くにある臓器の一部で生成されるホルモンです。副腎皮質で生成されるホルモンにも、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドがあり、これらは身体を維持する働きをするホルモン。
糖質コルチコイドは血糖に関わる調整を行い、鉱質コルチコイドはミネラルに関わる調整を行うホルモンです。ちなみにステロイドは糖質コルチコイドに分類されるホルモンです。
そして、このステロイドは、抗炎症作用と免疫抑制作用があります。
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抗炎作用
炎症は、体内の細菌やウィルスと戦うための生理反応ですが、炎症が度を越してしまうと赤く腫れたり、痛みを伴ってしまいます。この炎症を抑えるのに有効なのが抗炎作用です。
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免疫抑制機能
免疫機能も炎症作用と同じように、体内に侵入した最近やウィルスなどと戦うための作用です。この免疫機能も度を越してしまうと、アレルギー反応やひどい場合はアナフィラキシーショックという現象を起こします。この免疫機能を抑えるのに有効なのが免疫抑制機能です。
副作用としては、免疫機能が下がることで感染症のリスクをあげてしまいます。
なので、各個人でステロイド系の痒み止めを使う際は薬局の薬剤師に相談する必要があります。
しっかりステロイド系のリスクとメリットを抑えることで、ステロイドを効果的に利用できますね。
皮膚の痒みの原因は湿疹や皮膚炎からくるものもありますが、このようなものに対してはステロイド系の痒み止めが期待できます。
身体を掻いてしまうと肌がボロボロに…という心配から我慢し続けるというのもQOL(クオリティー・オブ・ライフ)に影響してしまうと思います。痒みの悩みは放置せずに医師、薬剤師に相談しましょう。
皮脂の悩み
皮脂の悩みは、夏の時期は特に辛いですよね。
男性は特にオイリー肌の悩みを持っている方は多いのではないでしょうか?
男性の場合はテストステロンと呼ばれる男性ホルモンが皮脂腺の働きを促進してしまい、よりオイリー肌になってしまいます。
このテストステロンの分泌は思春期を境に40代まで多く分泌されておりますので、文字通り脂が乗った年代の方はケアが必要。特に夏場は毛穴からの汗や皮脂の分泌も過剰になりやすい季節になります。
このオイリーな状態を放置すると、皮脂が毛穴で酸化し黒ずみの原因やニキビやテカリ、ベタつきなどたいへん不快な状況になります。
オイリー肌の肌ケア方法
水だけ洗顔はNG
水のみで洗顔がオススメという声もあるようですが、オイリー肌の方は、水だけ洗顔はオススメできません。
乾燥肌の場合は水だけ洗顔のほうが効果的のようですが、オイリー肌の場合洗顔料をしっかり泡立てて優しく洗うのがオススメ。
保湿を行う
オイリーになってしまう原因としては、肌の保湿が不十分である可能性があります。 ”化粧水” + ”乳液” の2回の保湿を行うことで脂の分泌が抑えられるかもしれません。
洗顔で意識したいこと
洗い過ぎは良くない→洗顔剤を使うと洗いすぎる→洗顔剤は使わないほうがいい。ということになったのではないかと思います。
ただ皮脂が多く分泌されている方は、皮脂を洗い流さないと酸化してしまい、臭いの原因、黒ずみの原因になります。しかし皮脂の分泌が多い方は一日に何度も洗顔しているのにも関わらず一向に改善されないという方もいらっしゃいます。
- 洗うときはぬるま湯(34~37度程)で洗顔
- 水分のふき取りはやさしく
洗うときはぬるま湯と泡立てた洗顔剤
洗顔をする際のぬるま湯は、有効です。また泡立てた洗顔剤で優しく洗い流しましょう。洗顔剤もお湯で泡立てると、より泡立ちが良くなります。
皮脂が溶け出す温度は意外にも低く34度~36度前後の間で溶け出します。38度のぬるま湯で洗うと皮脂は汚れと一緒に溶け出すので有効な洗顔方法と言えます。
だからと、40度程度の高温で洗ってしまうと、毛穴が余計に開いてしまい、毛穴から汚れが入りやすくなってしまいます。または、最低限必要な皮脂まで洗い流してしまうため、老廃物の過剰分泌が促される結果になってしまいます。
水分のふき取りは優しく
洗顔後の肌は平常時より敏感になっています。皮脂と水分ごと取り除きたい気持ちでゴシゴシと拭いてしまうと、外部からの刺激に対抗するための角質層まで根こそぎ剥がしてしまい、角質層に替わる皮脂を分泌する生理反応が働いてしまいます。
ポイントは、サッと水分だけ吸い取ることを意識してください。
肌の構造では、肌への栄養補給は効果が薄い
わたしたちの肌-皮膚は、真皮と表皮からなりたっています。そのうちの表皮が肌表面にあたる部分で、厚さは平均0.2ミリほどです。
この肌の表面(=表皮)はさらに分類され、外側から順に「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層から構成されています。つまり、いちばん外側にあるのが角質層です。
そして、この角質層は、表皮の第4層目にあたる基底層が絶えず分裂をくりかえすことで押し上げられた“死んだ細胞”からつくられています。
プレジデントWOMAN:化粧水は”肌の奥まで浸透しない”科学的理由
肌の表面は傷がある場合を除くと角質層で覆われています。角質層は真皮で作られた細胞が押し出された層です。表面に出てきた細胞は死んでしまい、後は垢となって剥がれるのみです。つまり栄養補給をしても効果は薄いです。
しかし保湿については、皮脂の過剰分泌を抑える為に効果はあると言われています。つまり、肌のコンディションを保つ為には保湿が有効と言えます。コラーゲン配合を前面に押し出す商品は科学的には効果が薄いですが…
実際に「2019年 スキンケア ランキング」で検索した際に表示される商品は、肌にコラーゲン、コエンザイムQ10配合など肌に栄養を与えるという商品が多数。
そこでオススメしたい肌ケアアイテムが保湿+肌の回復力の向上ができるクリームです。
自動車のエンジンオイル、フラッシングオイルなどの製造販売を手掛けている和光ケミカルが開発した肌ケア商品です。なぜ自動車関連の会社が化粧水?と疑問を抱くかもしれません。
他の企業であれば、富士フィルムがフィルムやカメラ等のナノテクノロジー技術を生かし、化粧品を作っています。このような形態は珍しくありません。
Urthr(ウルス)の効果
肌がダメージを受けることで、肌を守る防御反応で皮脂の分泌が促進されるとは前述しました。肌がダメージを受ける原因は、ゴシゴシと洗ってしまう、拭き取ってしまうという直接的な原因があります。または紫外線や、アレルギー、ストレスなどが原因です。そして、考えたことが無いかもしれませんが、呼吸も肌のダメージの原因になっています。
呼吸が原因というのは、呼吸をして酸素を吸収することで活性酸素というものが発生します。この活性酸素はウィルスや細菌を死滅させる効果がある反面、正常な細胞を破壊してしまいます。
肌の中に活性酸素が発生することで、肌の細胞が活性酸素により攻撃を受け、再生が遅くなります。そして紫外線のダメージやストレスなどでなかなか肌のコンディションが改善されず、洗いすぎてしまうといった悪循環が生まれてしまうかもしれません。
Urthr(ウルス)は、肌にとっては有害になってしまう活性酸素を無害な形にすることで、肌の自己再生力を助けることを目的としています。
スキンケアランキングに載っている多くの商品は肌に栄養素を補給させるタイプでありアプローチが異なります。
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まとめ
今回は、夏の肌トラブル、特にオイリー肌についてまとめました。
汗による肌トラブルは我慢せず、薬剤師や医師に相談して素早く解決しましょう。
オイリー肌で悩んでいる方はむやみに洗顔をするのではなく、まずは ”優しく洗顔、保湿をする” を心がけることが大切です。
参考文献: