スマホはただの通信手段の枠を超えて今や娯楽、ショッピング、仕事。日常生活のほとんどの用途で使える生活必需品になりました。
そして、スマホはときには命を救うアイテムにもなります。海や湖、水辺ではスマホを持ち歩くのは面倒くさいし水没や紛失のリスクも…でも命には替えられません!
海にスマホが必要な理由
毎年水難事故は多発しておりますが水難事故を事前に防ぐ為には危ないと思ったときに通信できる環境が必要です。
実際に海上保安庁の資料でも事故を減らすための対策方法として、携帯電話の携帯を推奨しております。海上保安庁:海で安全に楽しむために
そして、悲しいことに9月にも湘南で水難事故が発生してしまいました。
逗子・小坪漁港に男性遺体浮く
9日午前9時40分ごろ、神奈川県逗子市小坪の小坪漁港で、「海に人が浮いている」と男性から110番通報があった。逗子署員らが、漁港から10メートルほどの海上で男性を発見し、死亡が確認された。 署が男性の身元や死因を調べているが、男性は20代とみられ、中肉中背。外傷はなく、黒のラッシュガードやレギンス、短パンを着用していた。所持品はなかったという。
神奈川新聞/yahooニュース
特に気になったのが、所持品はなかったということです。
スマホを携帯していれば思った以上に沖に流されてしまったというシチュエーションや怪我をしてしまい自力で浜に戻れそうにないと判断した場合などにスマホで救助を要請することができます。
また昔からある折りたたみスマホのガラパゴス携帯ではなく、スマホであれば操作画面が表に出ており防水ケースに入れた状態でも操作ができるうえに、現在販売されているスマホのほとんどが生活防水か高度な防水性能を持ち合わせている機器が多いです。
そして一番覚えておいてほしいのが、緊急時の電話番号。
海の「もしも」は118番|海上保安庁
119番や110番でも連携が取れているので問題はないと思いますが、速やかに…という意味では118番が理想。
でも、パニックになって忘れてしまった!という時は、とりあえず、119か110どこでもいいのですぐに電話を!
スマホの電波は遮蔽物がなければ1.5km~3kmカバーできる
そして、海でスマホを使う場合どこまでの範囲でスマホの電波が届くのかというのも気になると思います。
スマホは800MHzの帯域を利用しており、家庭用のWi-Fi機器の電話と違い、かなり広範囲まで電波が届くようになっています。
docomo、au、Softbankのいずれも海でつながらない!なんていう心配はほぼありません。
しかし念には念を入れて、電波帯域マップでどこまでの範囲で電波が届くのかを調べておけば完璧ですね!
ピンク色の部分が速度はかなり遅いものの電話をすることができる範囲。でもラインや、スカイプなどのパケット通信音声通話はちょっと厳しいかも…
人力で泳いだりサップやボードで行ける範囲ではまず電波が届かないなんてことはあまり考えられませんが、流されてしまったというシチュエーションではすぐにでも救助を要請するべきです。
現在地もGPSを利用することで把握できるので救助もより正確にできるわけです。
セカンドキャリア(Y!mobile UQモバイル等)でも電波はほぼ大丈夫
日本国内の格安スマホのパイオニア的なY!mobile(ワイモバイル)やUQmobileなども、電波で心配いらないです。
なぜなら、セカンドキャリアは自社回線+ファーストキャリア(docomo、au、Softbank)の回線を利用しているからです。
自社回線は電波範囲が少ない代わりに高速通信や速度制限をかけないなどのサービスを展開し、自社回線でまかなえない部分はファーストキャリアの電波を使い日本全国をカバーする仕組みになっています。
例えば、Y!mobileはSoftbank、UQはauといった回線提携が組まれています。
サードキャリア電波も安心
最近は、楽天モバイルだったりラインモバイルなど多くのキャリアが増えましたが、これらのサードキャリアは一部のキャリアを除き自社回線を持たず完全にファーストキャリアの電波を借りています。
パケット通信(ライン通話やスカイプ通話)は遅いですが、電話であれば安定して通話が可能です。
GPSが命を救う。GPSをオンにする方法(iPhone)
GPSはプライバシー性が高く、プライバシー設定で位置情報のオンオフを自分でできるようになっています。
緊急時にプライバー設定を触る暇はないと思いますので、海に入る際はあらかじめGPSをオンにしておく必要があります。
ここではiPhoneの設定をお知らせしますが、Androidも同様にプライバー設定からGPSをオンにする必要がありますので、必ずオンにしましょう。
設定>プライバシー>位置情報サービス
- ホーム画面で設定アイコンをタップ
- プライバシーをタップ
- 位置情報サービスをタップ
- 位置情報サービスのスイッチを緑状態にする。
この設定をしているのか、していないかで緊急時の命に関わると思い面倒くさがらず設定を忘れずに!
そもそもスマホの防水機能だけでは海水は厳しい
ここまでスマホを海で携帯する必要性をお話しましたが、いくら防水といえ、海水は実は厳しいです。
塩分は金属を腐食させる
皆さんご存知の通り、海辺での金属周りはすぐに腐食してしまいます。この腐食によって充電口などから海水が侵入して防水性能を低下させてスマホをサビさせてしまいます。
1,2回であれば防水も耐えられるかもしれませんが何度も利用しているうちに防水性能が低下してしまい、本当に使いたいときにはもう手遅れなんてこともあるかもしれません。
腐食防止のためには、防水ケースが必要
そしてこの腐食防止のために、いろんなスマホサプライ品として、防水ケースが売られています。
防水ケースに入れることで海水の侵入を防ぎ、穴が空いてしまい最悪海水が侵入してもどうにかなりそうです。
また防水ケースを選ぶ際に注意してほしいのが、防水ケースに入れた状態で操作ができるかどうかという点です。
図のような防水ケースは大抵の場合スマホ操作が可能ですが、まれにできないケースもあるようなので注意が必要です。
まとめ
今回は海に携帯電話を持ち出す必要性や持ち出す際のアイテムなどについてお話しましたが、これだけ準備しても最終的には救助を求める決断力が重要になります。
迷惑かけてしまう、恥ずかしいなど個人的な感情により救助要請をためらってしまうと、時既に遅しとなってしまいかねません。
いざという時は、ためらわず救助を!